ソウルの価格表で「数千円から」受けられる施術では何ができて、何ができないのか|1部位ボトックス・トーニング1回・シュリンク300ショットなどの使い方と、合計が膨らむ仕組みを解説

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ソウルの美容皮膚科の価格表を見ると、1万〜6万ウォン(約1,100〜6,500円)前後の施術がたくさん載っています。こうした施術が安いのは、品質が落ちるからというより、1回で扱う範囲が小さいからです。対象が1部位・1個・1回だけ、ショット数が少ない、施術時間が短い、麻酔が要らない、といった理由です。そのため、気になる箇所を1つ直したり、今の状態を保ったり、施術の感覚を試したりするには向いています。一方で、肝斑やたるみのように、何回かに分けて通って少しずつ変えていく悩みには、1回だけでは足りません。この記事では、ソウルの価格表の中で手ごろな価格帯に並ぶ施術について、1回で期待できること・期待できないこと・支払う金額が増える仕組みを順に説明します。

※記事中の円換算は「1万ウォン=約1,100円」で概算しています。実際の金額は為替で変わります。MIO Clinicの価格は執筆時点の公開メニューに基づいており、すべて付加価値税(VAT)別です。

ソウルの価格表で手ごろな価格帯に並ぶのは、どんな施術ですか?

Seoul aesthetic clinic
Photo: Gustavo Fring / Pexels.

手ごろな価格帯に並ぶ施術は、主に次の5種類に分けられます。狭い範囲に打つ注射、1か所ずつ行う処置、短時間の肌ケア、レーザートーニング1回、ショット数の少ないリフティングです。どれも1回あたりの単位が小さいという点が共通しています。

参考として、MIO Clinicが公開しているメニューから手ごろな価格帯の項目を抜き出しました。痛みの目安と旅程上のおすすめ時期は、MIO自身の案内に基づいています。

施術名(メニュー表記)価格(VAT別)円換算の目安痛み・麻酔旅程上の目安
炎症注射 (1個)KRW 5,000約550円チクッとする程度いつでも
ほくろ除去 (2mm 以下)KRW 10,000約1,100円麻酔あり最終日寄り
【女性】脇・人中・眉間・あご先脱毛(1部位)KRW 10,000約1,100円チクッとする程度いつでも
しわボトックス (韓国製プレミアム) 1部位KRW 15,000約1,650円麻酔なし初日寄り
口角ボトックス(韓国製)KRW 19,000約2,100円麻酔なし初日寄り
アクアピールKRW 29,000約3,200円麻酔なしいつでも
LDM 水分補給 (6分)KRW 29,000約3,200円麻酔なしいつでも
エラ/唾液腺ボトックス 50u (韓国製)KRW 35,000約3,900円麻酔なし初日寄り
ピコシュアトーニング + パックKRW 39,000約4,300円麻酔なしいつでも
アイ/ダーマ シュリンク 100ショットKRW 39,000約4,300円チクッとする程度いつでも
シュリンク 300ショットKRW 59,000約6,500円チクッとする程度いつでも
インモード Fx 1部位 (4分)KRW 59,000約6,500円麻酔なし最終日寄り
水光注射 2.5ccKRW 59,000約6,500円麻酔あり最終日寄り

同じように安く見えても、施術の性質はかなり違います。ボトックスは効果が出るまで数日かかる施術、ピーリングやLDMはその日のうちに肌の調子を整える施術、ほくろ除去は皮膚に小さな傷が残る処置です。値段が近くても、同じ感覚で選ばないほうが安全です。

なぜこの価格で受けられるのか

価格が低い理由は、主に次の4つです。単位が小さいこと韓国製の製剤を使っていること麻酔や準備の時間が要らないこと施術時間が短いことです。

  • 単位が小さい:「1部位」「1個」「100ショット」「6分」のように、1回で扱う量が限られています。たとえば、しわボトックスは1部位より3部位や5部位のほうが高くなります。単価が安くても、額と眉間と目尻を合わせて頼めば、その分だけ金額は上がります。
  • 韓国製の製剤:同じ部位のボトックスでも、アラガンなどの輸入製剤と韓国製の製剤では価格が大きく異なります。製剤ごとの違いはボツリヌストキシン製剤ティアの解説記事で詳しく扱っています。
  • 麻酔が要らない:麻酔クリームを塗って効くまで待つ時間がないぶん、滞在時間も手間も少なくて済みます。
  • 施術時間が短い:LDMの6分コースやインモードFxの1部位4分コースのように、時間で区切られたメニューがあります。

「安い=手を抜いている」とは限りませんが、「安い=1回で扱う範囲が狭い」ということは、ほぼ当てはまります。

短時間の施術1回で期待できること

手ごろな施術1回で期待しやすいのは、気になる箇所を1つ直すこと、今の状態を保つこと、施術の感覚を試すこと、イベント前に肌を整えることの4つです。

1. 気になる箇所を1つ直す 赤く腫れたニキビへの炎症注射、小さなほくろの除去、ワキなど1部位だけの脱毛などがこれにあたります。対象がはっきりしているので、1回で効果を実感しやすい処置です。

2. 今の状態を保つ すでにボトックスを定期的に受けている方が、切れる時期に合わせて同じ部位だけ打ち直す場合です。韓国製ボトックスの効果は、一般的に数日〜2週間ほどで出始め、3〜4か月ほど続くとされています。ただし個人差があります。

3. 施術の感覚を試す トーニングやシュリンクをまだ受けたことがない方が、刺激の強さや赤みの出方を確認するために、少ないショット数で受ける使い方です。1回受けて自分の肌の反応がわかれば、あとで計画を立てるときの判断材料になります。

4. イベント前に肌を整える アクアピールやLDM、クライオセラピーは、角質や乾燥による肌のくすみ、ごわつきを一時的に整えるケアです。ダウンタイムがほとんどないため、旅行中の予定にも組み込みやすい施術です。

1回では期待できないこと

手ごろな施術1回では、何回も通って変えていく悩みは解決しません。ここは広告的な表現と実際の効果がずれやすいところなので、はっきり書いておきます。

  • 肝斑や広い範囲のシミは、トーニング1回では消えません。 レーザートーニングは、通常は間隔をあけて複数回受ける施術です。さらに、シミの種類によって合う機器や設定が変わります。種類を見分けないまま受けると、かえって濃くなることもあります(詳しくはシミ・そばかす・肝斑の見分け方の記事をご覧ください)。
  • シュリンク300ショットは、顔全体のたるみを持ち上げる施術ではありません。 ショット数が限られているため、当てられる範囲も密度も限られます。軽いメンテナンスや部分的なケアの位置づけです。
  • ボトックス1部位は、顔全体の印象を変える施術ではありません。 変わるのは筋肉の動きで生じるしわのうち、打った1部位だけです。
  • ピーリングや肌ケアの効果は長く続きません。 数日〜1週間ほど肌が整って見える程度と考えてください。
  • その日のうちに見た目が大きく変わることは、どの施術でも期待できません。 効果が出るまでに時間がかかる施術もあれば、施術直後は赤みが出る施術もあります。

安い施術でも、合計額が思ったより増える理由

1つひとつは安くても、会計の段階で次のような金額が加わります。

  • 付加価値税(VAT):韓国の価格表は、VAT別で表示されていることがよくあります。MIO Clinicのメニューも、すべてVAT別の表示です。
  • 医師指名料:MIO Clinicでは、特定の医師を指名するとKRW 100,000(約11,000円)が加わります。上の表のほとんどの施術よりも高い金額なので、手ごろな施術を1つだけ受ける日に指名すると、合計が何倍にもなることがあります。
  • いくつも追加する:たとえば「しわボトックス1部位+アクアピール+ピコシュアトーニング + パック」を組み合わせると、KRW 83,000(約9,100円)のVAT別になります。手ごろな施術を4つ5つ重ねると、ショット数の多いリフティングを1回受けるのと同じくらいの金額になることもあります。

価格表の単位の読み方や、表に載っていない追加費用については、ソウルのクリニックの価格表の読み方でまとめています。

手ごろな施術を上手に使うには

手ごろな施術は、悩み全体の計画を立てたうえで、その一部として使うのがおすすめです。価格表を見ながら、安いものから順に選ぶ使い方は避けたほうが安心です。

  1. まず診察で悩みを整理する:どこまでが1回で済む悩みで、どこからが複数回必要な悩みなのかを、医師の診察で見極めてもらいます。どのクリニックでも、施術の前には診察や肌の評価を行います。そこで「今回は何を受けて、何を次回以降に回すか」を決めてしまうのが効率的です。
  2. 初回はリスクの低い施術を1つにする:初めてのクリニックでは、赤みや腫れが出にくい施術を1つ選び、施術者の説明の仕方やクリニックの雰囲気を見るのも一つの方法です。
  3. 旅程に合わせて入れる日を決める:表のとおり、MIO Clinicではボトックスを旅程の初日寄り、ほくろ除去・水光注射・インモードFxを最終日寄りに分類しています。どの施術を何日目に入れるかについては、初日と最終日の組み立て方の記事も参考にしてください。
  4. 記録を持ち帰る:施術名、製剤、単位数、ショット数をメモしておくと、日本でかかりつけのクリニックに相談するときや、次にソウルを訪れるときの計画に役立ちます。

施術ごとのダウンタイムとリスク

手ごろな施術にもダウンタイムや副作用はあります。主なものは次のとおりです。

  • ボトックス:注射した箇所に小さな内出血や軽い腫れが出ることがあります。効果が出るまで数日かかり、まれに左右差や、表情の動きにくさを感じることがあります。
  • ピコシュアトーニング:施術直後に赤みやほてりが出ることがありますが、通常は短時間で落ち着きます。施術後は紫外線対策が欠かせません。
  • シュリンク:チクッとした刺激や熱感を感じます。施術後に軽い赤みやむくみが出ることがあります。
  • 水光注射:針の跡、ポツポツとした膨らみ、内出血が数日残ることがあります。
  • ほくろ除去:処置した箇所がかさぶたになり、治るまでに1〜2週間ほどかかるのが一般的です。跡が残ったり、再発したりすることもあります。
  • 炎症注射:まれに、注射した部分がへこむことがあります。
  • ピーリング・LDM・クライオセラピー:赤みが出てもほとんどは短時間で引きます。敏感な肌の方は、ヒリつきを感じることがあります。

どの施術も、効果の感じ方や持続期間には個人差があります。

手ごろな施術が向かない方

次に当てはまる方は、手ごろな施術をその場で選ぶ前に、まず医師に相談してください。

  • 妊娠中・授乳中の方、イソトレチノイン(ロアキュタン)を服用中の方
  • 施術を受けたい部位に傷、湿疹、ヘルペスなどの炎症がある方
  • 自分のシミの種類がわからず、トーニングで消そうと考えている方
  • 1回で大きく見た目を変えたい方(1回の手ごろな施術では、その期待には応えにくいです)
  • 短い滞在期間に、手ごろな施術をたくさん詰め込もうとしている方

手ごろな価格帯は、ソウルの美容皮膚科を使いやすくしてくれる入り口です。ただ、施術の中身と1回の限界を知ったうえで使ったほうが、結果として満足しやすくなります。

FAQ

安い施術は、効果も薄いのですか?

1回で扱う範囲が小さいぶん、変わる範囲も小さくなります。ただし、1部位のボトックスや1個の炎症注射のように対象がはっきりしている処置なら、その部分にはきちんと効果が期待できます。「安いから効かない」わけではなく、「1回で扱える範囲が限られている」と考えてください。

価格表の金額だけ支払えば済みますか?

いいえ。MIO Clinicのメニューはすべて付加価値税(VAT)別の表示です。医師を指名する場合は、さらにKRW 100,000が加わります。いくつか組み合わせると、合計は思ったより大きくなりがちです。

ピコトーニング1回で肝斑は薄くなりますか?

肝斑は、通常1回では薄くなりません。トーニングは間隔をあけて複数回受けるのが一般的です。また、シミの種類によっては合う機器や設定が変わるため、先に診察で種類を見極めることが大切です。

短い旅行中に手ごろな施術を何か入れるなら、何日目がいいですか?

施術によって違います。MIO Clinicの案内では、ボトックスは初日寄り、ほくろ除去・水光注射・インモードFxは最終日寄り、ピーリングやLDMはいつでもよい施術に分類されています。旅程と施術後の予定を考えて決めてください。

手ごろな施術を何回か受ければ、高いリフティング1回の代わりになりますか?

なるとは限りません。ショット数の少ない施術を何回か受けても、当てる深さや範囲が変わるわけではないためです。今の悩みに対して、どの施術を何回受けるのが合っているかを診察で相談するのが確実です。


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