韓国・ソウルのクリニックの価格表で「20kJ」「50kj+50kj」といった表記を見て、何の数字なのか分からなかった方は多いと思います。先に結論をお伝えします。kJ(キロジュール)は、機器が施術中に肌へ届けたエネルギーの合計量です。 何回通うか、何部位に当てるか、どのくらい効果が出るかを表す数字ではありません。kJで料金を決める方式は、ソプラノチタニウムやオンダのような熱を使う機器のメニューでよく使われます。一方で、一般的な医療脱毛は「顔全体」「脇」のように部位ごとに料金が決まることが多く、MIO Clinicの価格表でも脱毛は部位別になっています。この記事では、kJという数字が何を表していて何を表していないのか、価格表の段階をどう読むか、肌の色が機器や波長の選び方にどう関わるかを順番に説明します。
kJ(キロジュール)とは何の単位? なぜ価格表に使われるのか

kJはエネルギーの単位で、1kJは1,000ジュールです。美容皮膚科の価格表にkJが出てくるときは、その施術で機器が出力するエネルギーの合計量を指しています。
「〇回」「〇分」ではなくkJで料金を決める理由は、主に次の2つだと考えられます。
- 同じ1回の施術でも、使うエネルギー量が人によって大きく違うため。 顔の小さい方と大きい方、ボディのように面積の広い部位では、同じ密度で当てても必要な総量が変わります。時間で区切るより、実際に使ったエネルギー量で区切るほうが中身に合った料金になります。
- 機器によっては、消耗品(チップやカートリッジ)の寿命や使用量がエネルギー量とつながっているため。 使った分に応じた料金にするほうが、クリニックにとって原価に近くなります。
ショット数やcc(容量)と同じく、kJも「どれだけ使うか」を表す量の単位です。価格表の単位全般の読み方は、韓国・ソウルのクリニックの価格表の読み方でまとめています。
MIO Clinicの価格表では、どのメニューがkJ表記なのか(医療脱毛は部位別)
MIO Clinicが公開している価格表(執筆時点のもの)では、kJで料金を決めているのは主に次のメニューです。医療脱毛のメニューはkJ表記ではありません。
kJ表記のメニュー(すべて付加価値税〈VAT〉別)
| メニュー | 掲載カテゴリー | 価格(執筆時点・VAT別) | 円換算の目安 |
|---|---|---|---|
| ソプラノチタニウム20kj | 弾力/リフティング | 250,000ウォン | 約25,000円 |
| ソプラノチタニウム40kj | 弾力/リフティング | 440,000ウォン | 約44,000円 |
| ソプラノチタニウム60kj | 弾力/リフティング | 650,000ウォン | 約65,000円 |
| ソプラノチタニウム 80kj | 弾力/リフティング | 790,000ウォン | 約79,000円 |
| オンダ 10kj+10kj | 弾力/リフティング | 99,000ウォン | 約9,900円 |
| オンダ 30kj+30kj | 弾力/リフティング | 299,000ウォン | 約29,900円 |
| オンダ 50kj+50kj | 弾力/リフティング | 499,000ウォン | 約49,900円 |
| ボディオンダ 50+50 (7mm) | ボディ/体型管理 | 499,000ウォン | 約49,900円 |
| ボディオンダ 100+100kj (7mm) | ボディ/体型管理 | 990,000ウォン | 約99,000円 |
| ボディオンダ 50+50kj (12mm & 7mm) | ボディ/体型管理 | 749,000ウォン | 約74,900円 |
| ボディオンダ 100+100kj (12mm & 7mm) | ボディ/体型管理 | 1,490,000ウォン | 約149,000円 |
部位別の医療脱毛メニューの例(VAT別)
- 【女性】顔全体脱毛:80,000ウォン(約8,000円)
- 【女性】脇・人中・眉間・あご先脱毛(1部位):5,000ウォン(約500円)
- 【女性】腕全体脱毛:60,000ウォン(約6,000円)
- 【男性】下顔面全体脱毛 1年コース:299,000ウォン(約29,900円)
※円換算は1ウォン=約0.1円で計算した目安です。実際の金額は為替によって変わります。価格はすべて執筆時点で公開されていたもので、付加価値税(VAT)は含まれていません。医師を指名する場合は、別途100,000ウォン(約1万円)がかかります。
ここで注意していただきたいのがソプラノチタニウムです。この機器は、海外では755nm・810nm・1064nmの3つの波長を組み合わせた脱毛用のダイオードレーザーとして知られています。ただしMIO Clinicの価格表では、脱毛ではなく「弾力/リフティング」のカテゴリーに載っています。「ソプラノチタニウム=脱毛」と思って予約すると、目的と違うメニューを選んでしまうおそれがあります。このkJメニューで何を目的に照射するのかは、カウンセリングで必ず確認してください。
20kJと80kJで何が変わる? 数字が表すものと表さないもの
kJの数字が大きいほど、機器が届けるエネルギーの総量は増えます。ただし、それが何に使われるのかは価格表だけでは分かりません。
kJの数字から分かること
- 施術全体で使うエネルギー量の上限、あるいは目安
- 同じ機器・同じメニューの中で、どの段階が「量が多い」か
kJの数字からは分からないこと
- 何部位、どのくらいの広さに当てるのか
- 1か所に何回重ねるのか、どのくらいの密度で当てるのか
- 仕上がりの変化がどのくらいになるか(2倍のkJで2倍の変化が出るわけではありません)
参考として、執筆時点の価格を1kJあたりに割ってみます。これは筆者が計算した値で、価格表に書かれている数字ではありません。
- ソプラノチタニウム:20kjは1kJあたり約12,500ウォン、80kjは1kJあたり約9,875ウォン。段階が上がるほど1kJあたりの単価は下がります。
- オンダ(顔):10kj+10kjは20kJで約4,950ウォン、50kj+50kjは100kJで約4,990ウォン。1kJあたりの単価はほぼ同じです。
- ボディオンダ:「7mm」は1kJあたり約4,950〜4,990ウォン、「12mm & 7mm」は約7,450〜7,490ウォンと、組み合わせによって単価が変わります。
「+」でつながった表記(例:50kj+50kj)が、2回に分けて当てるという意味なのか、部位やハンドピースを分けるという意味なのかは、価格表からは読み取れません。ボディオンダの「12mm」「7mm」も、ハンドピースの種類(エネルギーを届ける深さの目安)を示している表記と考えられますが、どちらを、どの部位に、どう配分するのかはカウンセリングで確認するのが確実です。
「大きい段階を選べば得」とは一概に言えません。必要な量は部位の広さと目的で決まり、顔にボディ用の量は要りません。まず診察で必要な量を決めてもらい、そのうえで段階を選ぶ流れのほうが、使わない分に払う無駄が出にくくなります。
別の機器同士でkJを比べてはいけない理由
「オンダは1kJあたり約5,000ウォン、ソプラノチタニウムは約1万ウォンだから、オンダのほうが安い」という比較は成り立ちません。理由は次のとおりです。
- エネルギーの種類が違います。 ソプラノチタニウムはレーザー(光)、オンダはマイクロ波という別の種類のエネルギーを使います。同じ1kJでも、肌の中でどこに届き、何を温めるかがまったく違います。
- 届く深さと狙う組織が違います。 表面近くの毛根を狙う機器と、皮下の脂肪層を狙う機器では、必要な総量の考え方が別物です。
- メーカーの設計が違います。 同じ種類の機器でも、表示されるエネルギー量の定義や計測のしかたは機種ごとに異なることがあります。
kJで比べてよいのは、同じ機器・同じメニューの中の段階同士だけです。機器をまたいで比べたいときは、「この施術で何を変えたいのか」「何回くらい通う想定なのか」「合計でいくらになるのか」の3点で比べるほうが、実際の判断に役立ちます。
肌の色は機器・波長の選び方にどう関わるか
脱毛レーザーは、毛に含まれるメラニン(黒い色素)に光を吸収させ、その熱で毛根にダメージを与える仕組みです。そのため肌の色が濃いほど、肌のメラニンも光を吸収しやすくなり、やけどや色素沈着のリスクが上がります。
一般的な考え方は次のとおりです。
- 755nm(アレキサンドライト):メラニンによく吸収される波長で、色白の肌に濃い毛がある場合に向くとされます。日焼けした肌では慎重に扱われます。
- 810nm(ダイオード):幅広い肌の色に使われる中間的な波長です。
- 1064nm(Nd:YAG):肌の表面のメラニンに吸収されにくく、深い層まで届くため、色の濃い肌や日焼けした肌で選ばれやすい波長です。
どの肌の色でも、直前の日焼けは照射の出力を下げる理由、あるいは施術を延期する理由になります。 また、金髪・白髪・赤毛のようにメラニンの少ない毛は、どの波長でも反応しにくいことが知られています。
一方、オンダのようなマイクロ波の機器は、メラニンを狙う仕組みではありません。そのため、脱毛レーザーほど肌の色によって機器を選び分ける必要はないと考えられます。ただし、肌の状態や部位に合わせた出力の調整は、どの機器でも診察のうえで行われます。
肌の色と医療脱毛の関係、必要な回数、1コース後の見え方については、韓国・ソウルで医療脱毛、肌の色でレーザー機器は変わる?で詳しく扱っています。
痛み・ダウンタイム・リスクと、効果がどのくらい続くか
痛み MIO Clinicの価格表に書かれている痛みの目安は、ソプラノチタニウムとオンダが「なし(麻酔不要)」、部位別の医療脱毛が「短いチクッとした刺激」です。とはいえ、熱の感じ方には個人差があり、部位によっても変わります。麻酔の種類ごとの違いは施術の痛みと麻酔の解説をご覧ください。
ダウンタイム
- 医療脱毛:毛穴のまわりの赤みや小さな腫れが、数時間から1日程度出ることがあります。照射した毛は1〜3週間ほどかけて抜け落ちます。
- 熱を使う機器全般:一時的な赤み、ほてり、軽い押したときの痛みが出ることがあります。
MIO Clinicは、医療脱毛・ソプラノチタニウム・オンダのいずれについても、旅行中のどの日に入れても構わないとしています(「初日だけ」「最終日だけ」といった指定はありません)。ただし、照射後の強い日焼けやサウナ、長時間の入浴は避けるのが一般的です。観光の予定と合わせて考えてください。
リスク 頻度は高くありませんが、熱を使う施術では、やけど、水ぶくれ、色素沈着、一時的なむくみが起こる可能性があります。肌の色が濃い方、日焼けしている方は、特に出力の調整が重要になります。
効果の続き方
- 医療脱毛は1回で終わる施術ではありません。毛の生え変わる周期に合わせて、数週間おきに複数回通うのが一般的です。短い旅行の1回で完了することはありません。 回数を重ねると毛が減っていきますが、「永久に一本も生えない」ことを約束できる施術ではなく、時間がたってから一部の毛がまた生えてきたり、メンテナンスが必要になったりすることがあります。
- 熱で引き締めたり、ボディを整えたりする施術の変化は、施術当日ではなく数週間かけて少しずつ現れるのが一般的です。どのくらい変わるか、どのくらい続くかは、体質や生活習慣、体重の変化によって大きく違います。当日に劇的に変わる施術ではありません。
この施術を見送るべき人・時期をずらすべきケース
次に当てはまる方は、施術ができないか、時期をずらすことになる場合があります。
- 直前に強く日焼けした方(脱毛レーザーでは特に注意が必要です)
- 光に敏感になる薬を飲んでいる方、またはイソトレチノイン(ロアキュタン)を服用中、あるいは服用を終えたばかりの方
- 妊娠中・授乳中の方(施術は延期されることが多いです)
- 照射する部位に炎症、傷、感染がある方
- 金髪・白髪・産毛のように色の薄い毛を脱毛したい方(レーザーが反応しにくいため、期待するほど減らないことがあります)
- 1回で結果を出したい方(医療脱毛は回数が必要な施術です)
持病や服用中の薬がある場合は、カウンセリングの前に分かる範囲でまとめておくと、診察がスムーズに進みます。
カウンセリングで確認しておきたいこと
kJで料金が決まるメニューを検討するときは、次の点を確認しておくと、支払う金額と施術の中身がずれにくくなります。
- このメニューは何を目的に使うのか(脱毛なのか、引き締めなのか、ボディなのか)
- 自分の部位と目的に必要なkJはどのくらいか
- 「+」でつながった表記や「12mm」「7mm」は何を意味するのか
- 何回くらいの通院を想定しているのか(1回で終わるのか、コースが前提なのか)
- 表示価格にVATは含まれているか、医師を指名すると追加費用がかかるか
- 自分の肌の色と日焼けの状態で、出力や波長をどう調整するのか
- 日本語で相談できるか(通訳の有無は予約の段階で確認しておくと安心です)
MIO Clinicでは、施術の前にAI(人工知能)を使った肌・顔の分析とカウンセリングを行い、量を必要以上に増やさず、自然な変化を優先する方針で施術を組み立てています。kJの段階も、「大きい数字を選ぶ」のではなく、「必要な分だけを選ぶ」ための目安として使うのがおすすめです。
FAQ
Q1. kJ(キロジュール)の数字が大きいほど効果も高いのですか? A. 一概にはそう言えません。kJは機器が届けたエネルギーの総量で、数字が大きいほど広い範囲に当てたり、重ねて当てたりできます。ただ、2倍のkJで2倍の変化が出るわけではありません。必要な量は、部位の広さと目的によって決まります。
Q2. オンダとソプラノチタニウムの1kJあたりの価格を比べてもよいですか? A. 比べられません。オンダはマイクロ波、ソプラノチタニウムはレーザーという別の種類のエネルギーを使い、届く深さや狙う組織も違います。kJで比べてよいのは、同じ機器・同じメニューの中の段階同士だけです。
Q3. MIO Clinicの医療脱毛もkJで料金が決まるのですか? A. いいえ。執筆時点で公開されている価格表では、医療脱毛は「【女性】顔全体脱毛 80,000ウォン」のように部位ごとに料金が決まっています(VAT別)。kJで料金が決まるのは、ソプラノチタニウムやオンダなど、「弾力/リフティング」や「ボディ/体型管理」のカテゴリーにあるメニューです。
Q4. 日焼けした肌でも施術は受けられますか? A. 脱毛レーザーは肌のメラニンにも反応するため、日焼けした直後は出力を下げたり、施術を延期したりすることがあります。肌の色が濃い方には、1064nmのような長い波長が選ばれやすい傾向があります。最終的には、診察で肌の状態を見て判断されます。
Q5. 旅行中の1回で医療脱毛は終わりますか? A. 終わりません。医療脱毛は、毛の生え変わる周期に合わせて複数回通うのが一般的です。1回の照射では一部の毛が抜けるだけなので、何回通えそうか、次の渡航の予定と合わせてカウンセリングで相談してください。
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