二重あご(顎下の脂肪)を切らずに減らしたい場合、ソウルの美容皮膚科で選択肢になるのは主に3つです。脂肪溶解注射(顎下の脂肪そのものを減らす)、HIFU=高密度焦点式超音波(たるみを引き締める)、高周波(RF)(皮膚のハリを底上げする)。どれか1つですべてが解決するわけではなく、「あなたの二重あごが脂肪由来なのか、たるみ由来なのか、骨格・姿勢由来なのか」で答えが変わります。そして共通して言えるのは、1回では終わらないということです。脂肪溶解注射なら2〜4回、HIFUや高周波は数か月おきの継続が前提になることが多く、変化がはっきり出るまで数週間〜数か月かかります。個人差も大きい領域です。
この記事では、日本から韓国に来られる方が予約前に知っておくべき「見分け方」「回数の現実」「ダウンタイム」「向かない人」を、誇張せずに整理します。
そもそも二重あごの原因は1つではありません

顎の下がもたついて見える理由は、大きく分けて4つあります。ここを取り違えると、施術を受けても「思ったほど変わらなかった」となりやすいところです。
1. 顎下の皮下脂肪が多い いわゆる「submental fat(顎下脂肪)」です。姿勢を正して上を向いても、顎の下をつまむと厚みがある場合、このタイプの要素が強いと考えられます。脂肪溶解注射が最も検討されやすいのはこのタイプです。
2. 皮膚・皮下組織のたるみ 年齢や体重の増減で、皮膚とその下の組織がゆるんで下垂している状態です。つまめる脂肪は多くないのに、フェイスラインがぼやける方はこちらの要素が強いことがあります。HIFUや高周波が向くのはこのタイプです。
3. 広頸筋(こうけいきん)のゆるみ 首の前面にある薄い筋肉がゆるむと、顎の下から首にかけて縦の筋が浮いたり、輪郭がぼやけたりします。年齢が上がるほど関与が大きくなります。切らない施術で改善できる範囲には限りがあります。
4. 骨格・下顎の形・舌骨の位置 下顎が後退している、舌骨(喉のあたりの骨)の位置が高い/低いといった骨格要因です。これは脂肪でもたるみでもないため、脂肪溶解注射でもHIFUでも変わりません。 ここを正直に説明されないまま施術を勧められた場合は、いったん保留にする判断も必要です。
多くの方は、この4つのうち複数が混ざっています。だからこそ、施術を選ぶ前の評価が実質的にいちばん重要な工程になります。
脂肪溶解注射:顎下の「脂肪そのもの」を減らしたい人向け
顎下に薬剤を細かく注射し、脂肪細胞に働きかけて減らしていくアプローチです。韓国でも日本でも「脂肪溶解注射」「輪郭注射」などと呼ばれ、成分は施設によって異なります。
効果の出方 注射した直後に細くなるわけではありません。腫れが引き、体が分解された脂肪を処理していく過程を経るため、1回ごとの変化を実感できるのは通常2〜4週間後です。そして1回で終わることはまれで、2〜4回程度を4〜6週間おきに重ねるのが一般的な組み立てです。
ダウンタイム ここは正直にお伝えしておきたい部分です。脂肪溶解注射は「ダウンタイムのない施術」ではありません。
- 施術当日〜数日:顎下がはっきり腫れます。人によっては輪郭が一時的に大きく見えるほど腫れることがあります。
- 数日〜1週間程度:腫れが引きながら、硬さやしこり感、押したときの痛み、内出血が残ることがあります。
- 皮膚の下がゴロゴロする感じが2〜3週間続く方もいます。
旅行日程に組み込む場合、帰国日の前日や当日に受けるのはおすすめしません。 人前に出る予定(結婚式、撮影、大事な会食など)がある場合は、少なくとも2〜3週間は空けて考えたほうが安全です。日程の逆算については施術別ダウンタイムと帰国日から逆算するスケジュールも参考にしてください。
向かない人
- 顎下につまめる脂肪がほとんどない方(効果が出にくく、腫れだけ経験することになります)
- たるみが主因の方(脂肪を減らすと、かえって皮膚のゆるみが目立つ可能性があります)
- 妊娠中・授乳中の方
- 施術部位に炎症や感染がある方
- 短期滞在で複数回の来院が組めない方(1回だけ受けて帰る前提なら、期待値を下げておく必要があります)
HIFU(高密度焦点式超音波):たるみ・フェイスラインの引き締め向け
超音波を皮膚の表面ではなく、内部の狙った深さに焦点を合わせて熱を届ける施術です。熱による組織の収縮と、その後のコラーゲン生成を通じて、フェイスラインを引き締めていきます。韓国の美容皮膚科では「リフト系」の定番として広く扱われています。
効果の出方 施術直後に少し引き締まったように感じる方もいますが、本来の変化はコラーゲンが作られる過程で出るため、2〜3か月かけて緩やかに現れます。「翌日に別人になる」施術ではありません。逆に言えば、直後から劇的に変わると説明された場合は、その説明のほうを疑ってよいと思います。
回数の目安 一般的には年1〜2回程度の間隔で継続していく考え方が取られます。1回でも変化を感じる方はいますが、たるみは進行するものなので、「維持のために続ける」施術と捉えるのが現実的です。
ダウンタイム 比較的軽いほうです。
- 施術中:痛みがあります。骨に近い部分(顎のライン)は特に響きやすく、我慢の必要な瞬間があります。麻酔クリームや出力調整で対応することが一般的です。
- 施術後:赤み、ほてり、軽い腫れが数時間〜1日程度。触ると痛い、噛むと違和感がある、といった感覚が数日〜2週間ほど残ることがあります。
- メイクは当日から可能なことが多く、その日のうちに外出できる範囲です。
向かない人
- 顎下の脂肪量が多い方(脂肪はHIFUでは減りません。引き締めても厚みは残ります)
- 皮膚が非常に薄い方、極端に痩せている方(照射部位によっては陥凹が目立つ可能性があり、慎重な設計が必要です)
- 妊娠中の方
- 施術部位に金属のインプラント等がある場合(必ず事前に申告してください)
高周波(RF):ハリの底上げ・「マイルドに続けたい」人向け
高周波で真皮を中心に加熱し、コラーゲンの再構築を促すアプローチです。HIFUが「点」で深部に熱を打ち込むのに対し、高周波はより広く、面で温めるイメージに近く、痛みも比較的マイルドな傾向があります。
効果の出方 HIFU同様、変化はゆるやかです。数週間〜数か月かけて、肌のハリや輪郭の締まりとして出てきます。 単発よりも、数週間おきに数回、あるいは定期的なメンテナンスとして組み込む使い方が一般的です。
ダウンタイム ほぼありません。温かさ、軽い赤みが施術後しばらく残る程度で、当日からメイクも外出も可能な範囲であることが多いです。旅行中に組み込みやすい施術のひとつです。
向かない人
- 大きな脂肪の減少を期待している方(高周波は脂肪を大きく減らす施術ではありません)
- 短期間で明確な変化を求めている方(じわじわ型です)
- ペースメーカー等の体内electronic機器がある方(必ず申告が必要です)
結局どれを選べばいいのか:タイプ別の考え方
「どれが一番効くか」ではなく、「自分の二重あごの主因は何か」で決まります。以下は考え方の整理であり、実際の判断は診察でのご相談になります。
| あなたの状態 | 主に検討される選択肢 | 現実的な回数の目安 |
|---|---|---|
| 顎下をつまむと明らかに厚い(脂肪優位) | 脂肪溶解注射 | 4〜6週おきに2〜4回 |
| つまめる脂肪は少ないがフェイスラインがぼやける(たるみ優位) | HIFU | 年1〜2回のペースで継続 |
| 全体的にハリが落ちてきた/痛みに弱い | 高周波(RF) | 数週おきに複数回、以後は維持 |
| 脂肪もたるみも両方ある | 組み合わせ(時期をずらす) | 個別設計。同日実施は要相談 |
| 骨格・下顎の後退が主因 | 上記では変わりにくい | まず正確な評価を優先 |
組み合わせについて:脂肪溶解注射で脂肪を減らしてから、HIFUや高周波で引き締める、という順番が取られることがあります。ただし同じ日にまとめて行うかどうかは、腫れの程度や熱による負担を考えて判断が必要です。同日施術の考え方は複数の施術を同日に組み合わせる場合の注意点にまとめています。
費用の考え方(KRWと日本円の目安)
顎下の切らない施術は、部位の範囲、使用する機器、必要な回数によって総額が大きく変わります。そのため、診察前に「あなたの場合はいくら」と正確にお答えすることはできません。ここでは、ソウルの美容皮膚科でよく見られるおおよその幅としてお伝えします(施設により差があり、あくまで目安です)。
- 脂肪溶解注射(顎下):1回あたり おおよそ 100,000〜300,000 KRW(約 11,000〜33,000 円)程度から。必要回数が2〜4回になるため、総額で考える必要があります。
- HIFU(顎下・フェイスライン):おおよそ 300,000〜800,000 KRW(約 33,000〜88,000 円)程度から。ショット数や範囲で変動します。
- 高周波(RF):おおよそ 200,000〜600,000 KRW(約 22,000〜66,000 円)程度から。
※為替レートにより円換算は変動します。また、1回あたりの価格が安く見えても、必要回数を含めた総額で比べないと判断を誤ります。カウンセリング時には「合計で何回、総額でいくらになる想定か」を必ず確認してください。
なお、2025年12月をもって外国人観光客向けの美容医療の付加価値税還付制度は終了しています。 以前の情報をもとに還付を前提とした予算を組んでいる方は、注意してください。
予約前に確認しておきたいこと
短い滞在で受ける場合、確認を後回しにすると取り返しがつきません。以下は最低限です。
- 自分の二重あごが脂肪由来か、たるみ由来かを説明してもらえるか。 診察せずに施術名だけを提案してくる場合は要注意です。
- 必要な回数と、次回来院の時期。 帰国後に継続できないなら、その前提で計画を組む必要があります。
- 腫れがいつまで続くか、具体的な日数。 特に脂肪溶解注射は日程に直結します。
- 言語対応。 顎下は神経や血管の走行を考慮する部位です。感覚や既往歴を正確に伝えられる環境かどうかは、安全に関わります。日本語対応の有無は事前に確認しておくと安心です。
- 効果が出にくいケースについて説明があるか。 「必ず細くなります」と言い切る説明よりも、「あなたの場合はここまでは期待できるが、ここから先は難しい」と線を引いてくれる説明のほうが信頼できます。
クリニックの見極め方全般については「良い美容皮膚科」の見分け方もあわせてご覧ください。
施術後に自分でできること
- 腫れている時期に強くマッサージしない。 早く散らしたくなりますが、指示のない自己流の圧迫は避けてください。
- 飲酒・激しい運動・長時間の入浴は、施術直後は腫れを強めることがあります。指示された期間は控えてください。
- 姿勢は意外と影響します。顎を引いた状態が続く姿勢(スマートフォンを見下ろす時間が長いなど)は、顎下の見え方に関わります。施術で減らした分を、日常の姿勢で相殺しないようにしたいところです。
- 体重の増減は顎下の脂肪に直接影響します。施術後に大きく体重が増えれば、当然戻ります。
- 紫外線対策は皮膚の質そのものに関わるため、フェイスラインの見え方にも間接的に効いてきます。
MIOでの考え方
MIO Clinicは、強い出力で一度に大きく変えることよりも、まず評価を丁寧に行い、控えめな設定から始める方針を取っています。顎下はAI補助による顔面分析を含めた評価で、脂肪の厚みなのか、たるみなのか、骨格の要素が大きいのかを整理したうえで、必要な施術だけを提案します。骨格要因が主な方に脂肪溶解注射を重ねても期待した結果にはならないため、「この施術では変わりにくい」とお伝えすることもあります。
不自然に変えることではなく、輪郭が自然に整って見えることを目標にしています。
FAQ
Q. 二重あごは1回の施術で治りますか? A. 多くの場合、1回では終わりません。脂肪溶解注射は4〜6週間おきに2〜4回、HIFUや高周波は数か月単位での継続が前提になることが一般的です。1回で完結すると説明された場合は、その根拠を確認してください。
Q. 脂肪溶解注射のあと、どのくらい腫れますか? A. 施術当日から数日は顎下がはっきり腫れます。腫れのピークは最初の数日で、その後1週間ほどかけて引いていくことが多いですが、硬さやしこり感が2〜3週間残る方もいます。腫れ方には個人差があります。
Q. 帰国の前日に受けても大丈夫ですか? A. 脂肪溶解注射はおすすめしません。腫れが出た状態で移動することになります。高周波であれば比較的組み込みやすく、HIFUも赤みや軽い腫れ程度で済むことが多いですが、それでも余裕を持った日程が安心です。
Q. HIFUと高周波、どちらが痛いですか? A. 一般的にはHIFUのほうが強い刺激を感じる方が多いです。特に顎のラインなど骨に近い部分は響きやすい傾向があります。高周波は温かさが中心で、比較的マイルドです。痛みの感じ方には個人差があるため、カウンセリングで伝えておくと出力を調整してもらいやすくなります。
Q. 痩せれば二重あごは解消しますか? A. 脂肪が主な原因であれば、減量で改善する部分はあります。ただし、たるみや広頸筋のゆるみ、下顎の後退や舌骨の位置が原因の場合、体重を落としても顎下のラインは変わりません。痩せても二重あごが残る方がいるのはこのためです。
Q. 効果はどのくらい持続しますか? A. 脂肪溶解注射で減った脂肪細胞は戻りにくいとされますが、体重が増えれば残っている脂肪細胞が大きくなるため、見た目は戻ります。HIFUや高周波は加齢による変化を止めるものではないため、時間とともに緩やかに戻り、継続的なメンテナンスが前提になります。
Q. 日本で受けるのと、韓国で受けるのとで何が違いますか? A. 使用される機器のラインナップや、施術の細かい組み立て方に違いが出ることはあります。ただし「韓国だから必ず良い結果になる」というものではありません。重要なのは、どの国かよりも、診察で原因を正しく切り分け、必要な施術だけを提案してもらえるかどうかです。
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